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2007年10月29日 (月曜日)

証拠説明書作成の意味は?

最近、裁判所が証拠説明書の提出を強く求める傾向にあります。
私は、これまでも原則として証拠説明書は書証の提出と同時に出しているのですが、1通だけ書証を提出する際(しかも後の期日で陳述書などさらに書証提出予定があるとき)は省略していました。
しかし、このような場合にもきちんと証拠説明書を出すよう指導され、やっぱり1通だけの際も手を抜いてはいかんな、と思っています。
証拠説明書の提出要請が強化された背景には裁判所の事務が大変になってきていることがまずあるといわれます。
民事訴訟は書証に数が非常に多くなることがままあり、書記官が全て証拠等関係カードを作成するのが困難な場合があるといわれます。
そこで、証拠を提出するものが責任をもって証拠説明書を作成し、これを証拠等関係カードに充てて、適切な書類管理につなげるというのが第一の目的のようです。
次に、証拠の証明力を適切に判断するための争点整理の意味もあります。
書証が提出された際、そこに書かれていることにしか目が行かず、書かれていないことを無視する傾向があります。
尋問の際、「この書類はいつ誰が作成したものだ!」となると、お互いに焦りますし、判断ミスを誘発しかねません。
そこで、争点整理の段階で、その書証がどの程度の証明力を有するものか、ある程度推測できるよう、書証に書かれていない事項を補充させる意味があります。
後は、代理人にしっかりと書証に目を通させる裁判所がある気がします。
近時の裁判は、頭が良すぎる裁判官が自動的に書証を読解して、妥当な結論を読み解いてくれるので、難しい書証は目を通さずにとりあえず放り込んでおくという弁護士がベテラン・若手ともに増えているといわれます。
しかし、代理人が書証を読み込んで積極的な主張ができなければ、当事者の納得する良い裁判は生まれません。
証拠説明書の作成を通じて、代理人が一通りでも書証に目を通し、それがどういうものか説明できるレベルになることも見逃せない目的である気がします。
面倒くさい作業ですが、より良い裁判のためにきちんと準備を心がけて行きたいと思います。

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