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2007年10月14日 (日曜日)

劇的な結末は「なんでもないところ」の戦い方次第

昼前に起きて、寝ぼけ眼でぼけ~っと見ていた将棋NHK杯戦の羽生vs中川戦は、終了数分前まで羽生敗戦濃厚の空気がただよっていたものの、最後は1歩残らぬまさに「唯一無二」のどんでん返しがありました。

NHK杯戦まれに見る大逆転劇ともいわれるこの一局ですが、劇的な結末を呼ぶ鍵は中盤戦にあったと思います。

終始苦しい展開を強いられた羽生さんでしたが、最後まで「詰め」を意識した、短手で鋭く相手玉に切り込む一手を模索していました。

無駄な駒を使わず、必要な歩がちょうど残っていたのも、偶然ではなく必然だった気さえします。

対して、中川さんは、優勢な立場の中、手数はかかっても、確実に相手玉を追い込んで行こうとする意図が見えました。

そして、「これでもうどう転んでも先手の逃げ道はない」というところまで追い込んで、カウンターパンチ一発に沈んだ形でした。

攻守や、駒の使用についてのわずかな考えの違いは、多くの場合、最終的な結末に影響を及ぼしませんが、結果から先に見てその原因を探れば、中盤の何でもないところに、普段ないがしろにしがちな部分が見えてきます。

何か、劇的な試合や出来事があった際、その現象面だけを見て「すげぇ~」で済ますのではなく、その原因は何かを探求し、活かしていかねばならないと思います(確か、研修所の白表紙にも、裁判の現象面ばかり見ず、中身をしっかり学べという趣旨のことが書いてあったような)。

クライマックスシリーズの阪神の初回の守備(2日連続)、京都サンガの後半ロスタイムの守備(3試合連続)など、たった一球、たった一瞬の出来事が試合を早々と決定づけたり、根底から覆すことはたくさんあります。

最終的な「勝利」を勝ちとるためには土壇場だけでなく、それまでのなんでもないところをいかに対応するかでも決まってくるのでは、まさに一瞬たりとも気を抜けない大変な仕事です。

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