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2007年10月30日 (火曜日)

逮捕から3週間で執行猶予釈放

国選弁護の当番日でないにもかかわらず、法テラスから電話がかかってきたので、何かと思えば、即決裁判の国選弁護事件があり、期日が来週に入っているので至急対応してほしいとのこと。
なんとか予定が着くので、引き受けて、早速裁判所で手続をし、検察庁で記録を閲覧し、被告人に面会してきました。
10日の勾留満期で起訴されて、その翌日に早速国選弁護人がつけられて、裁判は翌週。
即決裁判はまず執行猶予つきの判決が出ますので、逮捕からおよそ3週間あまりで出所できることになります。
普通の国選弁護事件の手続だと、起訴後、書記官と裁判官がゆっくり起訴状審査をし、問題がなければそれから1月以上先で新件期日を入れられるところを探し、設定された期日の4週間前に法テラスに国選弁護人の紹介依頼をすることになります。
そして、自白事件などで、第1回期日に結審しても、判決はその2週間後くらいが普通で、保釈手続をとらなければ、逮捕から最低2か月は身柄を拘束されるのが一般です。
即決裁判手続はこの期間を約3分の1に圧縮し、迅速な裁判の実現と、現実問題として多い「保釈請求すれば許可されるが保釈金を積めない人」の救済を図ることができます。
反面で、この、判決までの2か月余りの身柄拘束期間は、事実上の制裁として、重要な情状として考慮されるのも事実です。
初犯で軽微な犯罪だから執行猶予間違いないだろう、そうであれば、早く裁判を済ませて身柄を解放させてあげようという考えは、一面では非常にすばらしい考えですが、多面で刑事裁判をただの「手続」ととらえ、被告人の矯正は本人任せ、というのでは、むしろ、起訴後勾留の要件を厳格にし、起訴前勾留の満期で身柄を解放させる制度の方が総合的に見てよほど良い気がします。
裁判所への出頭確保や事件処理、訴訟関係人の裁判所出頭の煩よりも、あくまで被告人にとって何が良いかを一番に考えた制度でなければならないと思います。
何か、刑事手続の批判ばかりしてる気もしますが、完璧な制度が未だみつかっていない、そういうものがあるかどうかもわからない常態なのだと思います。
刑事司法の改革は理論上は間違いなく進歩していますので、それを使う側がどうこれを活かすか、問題点を次の改正に活かせるかが大事なのでしょう。

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