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2007年9月 7日 (金曜日)

人が裁くものだから・・

私が担当しているとある事件で、今日、その同種事案の判決が仙台地裁でありました。

これまで、大阪・東京・福岡・名古屋で、細かい部分で違いがはあるものの、おおむね同じ方向性の判決が出ていたにもかかわらず、仙台地裁はこの4地裁の判例とは全く異なる方向性の結論を出しました。

人間の判断することなので、判断する人によって結論は異なる、これは当然のことなのですが、裁判の結論については、判断する裁判官によってそれほど大きな結論の違いが生じないシステムになりつつ感がこれまでありました。

しかし、今日の判決のように全面的に異なる方向性の判決が別の裁判所でなされるのであれば、当事者が判決に納得できるはずもなく、最終的には最高裁に結論を仰いで、差し戻し審で確定するという長期戦にならざるをえません。

これでは一つの裁判が確定するために10年近くの時間を要することにもなりかねず、当事者にとっては自分の正当性を示すためには相当の費用と犠牲を払うことが大前提となるあまり好ましくない結論が生じます。

裁判官といえど、人間ですので、特に地裁の単独事件では、担当裁判官独自の方式で、要件事実論と事実認定論以外の人情論を判決に取り込もうとする人がいます。

全く逆に、要件事実に忠実に対応して判断する裁判官もいます。

人が判断するものである以上、どちらが正しいということはありませんが、同種事案については最終的にほぼ同じ結論が出なければまずいこともまた事実。

この弊害に対処するには、もう少し、大型事件の高裁間の連携を強め、和解条項を共有するなどの取り組みができればよいのではないかと感じます。

人が裁く事件だからこそ、裁く人間によって結論が異なりうるのは当然のこと、導かれた結論が異なる場合にどのように早期解決を図るべきか、問題点はそこにある気がします。

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