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2007年8月 2日 (木曜日)

金儲けはほどほどに

サッカーのバルセロナの選手がオフシーズンの海外ツアーに難色を示しているとのことです。
過酷なシーズンを闘い、シーズン中、オフシーズンを問わず代表に招集され、さらにオフシーズンも長い時間拘束されるというのでは非常に大変です。
他方で、クラブ側からすれば高額の給与や移籍金の捻出のために、儲けられるところで儲けておかねばならない事情があります。
こうして、選手獲得競争の激化→移籍金や年俸の高騰→選手のスケジュールの過密→選手会が問題提起→スケジュール・年俸の見直しという流れが形成されます。
思えば、日本のプロ野球界も同じような流れを近時ふんでいます。
お金はいくらあってもありすぎることはない、だから稼げるときに稼げるだけ稼いでおく、という考えが第一にあり、ある程度お金に余裕ができると、仕事に忙殺される生活はまっぴらだ。稼いだ金を使う時間のない人生は最低だ、という考えに至るのは万国共通なのかもしれません。
弁護士業界でも、基本的に依頼された事件は、受ける場合が多いですが、自分の自由時間を浸食してくる段階に至れば、受任を断る場面が増えてくるようです。
私はこの考え方と少し違った考えを持っていたと認識していました。
これまでにも何度かこのブログでも記事にしましたが、私にとっての充実とは金銭的に余裕がありほしいものが手に入ることではなく、充実した一日を過ごし、おいしい酒を飲むこと、自分の力で少しでも他人の幸せに貢献できること、の方にあります。
そのため、平日はできる限り先の仕事を先取りして、やれるだけのことをやり、余ったところで、個人事件を組み込んでいく、これによって無駄のない時間利用と依頼者への最大のリーガルサービスの追及をすることこそが充実なのだと認識していました。
しかし、事件数が増えるといかに頑張ってもリーガルサービスの質は落ちざるをえません。
できる範囲で限界まで詰め込むことがベストだと考えていましたが、ある程度の余裕を残し、その範囲でベストを追及するワークスタイルこそ適切ではないかと最近考えています。
こう考えると、結局先に述べたような万国共通の仕事に対する考え方は、自分の考えの流れと、根本的な部分ではやはり共通しているのだと感じ、少しほっとしています。
数学で関数の結果を最大化する適正値を微分等によって求める問題はメジャーで私も大好きでしたが、現実の世界では結果の最大化は必ずしも美徳とされないことは経営学や経済学の観点でしっかりと認識されるべきでしょう。
スタートダッシュをかけて他人を圧倒しないと競争社会を生き抜けませんが、何事もほどほどにしないと大変だということをもっと考えてみたいと思います。

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