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2007年7月15日 (日曜日)

事件記録は人生の縮図

取引履歴を見ていると、その人の人生が結構見えてくるものです。
取引履歴を転記して利息計算を行うのは、専ら過払の可能性のある長期間の取引ですので、自然と数字の動きにばらつきがあります。
この頃はイケイケドンドンでじゃんじゃん借りてじゃんじゃん返していたんだな、とか、
この頃から返済が遅れ、しんどい思いをしてきたのだな、とか、
この頃はもう自転車操業で、必死に複数の会社の返済を借入で回していたんだな、とか
依頼者がその時々で置かれていた状況が目にみえてきます。
そして、辛い思いを長年にわたってしてきた人については、たくさん過払い金を回収して少しでもそのつらさを和らげてあげようと、
いい加減な貸し借りを繰り返してきた人に対しては、破産手続の重大性・困難性をしっかりと説明してどれだけ債権者らに迷惑をかけるかをきちんと理解してもらおうと、
あれこれ考えます。
以前、とある裁判官と話していた際、「事件記録を読んでいたら、当事者がどういう気持ちで訴訟に至ったかがわかるときがある。その多くは、裁判にとりこむべきではないものだが、ただ事件処理をするだけの裁判官ではつまらないし、いつまでも一般市民と裁判所の垣根は埋まらない。裁判自体にはとりこめなくても、そういった当事者の大事なものを理解し、訴訟指揮や補充質問で少し気遣ってあげることこそ大事な場合もあるし、それくらいの余裕はほしい」という話を聞いたことがあります。
事件処理自体は弁護士たる最低条件で、その上に何をつみあげられるかこそが、これからの弁護士の勝ち組と負け組をわける分水嶺になってきそうです。
弁護士大増員により、小さな事件処理もまともにできない弁護士が増えるのではないかという懸念があり、まずは、事件処理能力を鍛えていく必要がありますが、それに加えて何ができるか、何をすべきかを、もっと意識して日々仕事にとりくんでいきたいと思います。

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