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2007年6月27日 (水曜日)

仕事の目的は「金」か「お客様の満足」か

普段、何気なくレストランや居酒屋を利用していて、何の不自由もなく料理がすぐ来ることに慣れています。
しかし、これは、いつ、どれだけ来るかわからないお客のために、十分すぎる食材と人員を用意しているために受けられる恩恵です。
事業を営むにあたって、経費削減は最大の問題ですが、「来るかどうかわからないお客のために用意する素材のリスク」よりも、「現実に来たお客に十分なサービスを提供できない可能性への危惧」を優先する考え方は大いに見習うべきところがあると思います。
経費削減によって思わぬ惨事が生じてしまったという事件が日常茶飯事のように流れていますが、目的を「金儲け」よりも「サービス」におく(これ自体、「金儲け」のための二次的な目的かもしれませんが)姿勢が大事だと思います。
我々の業界の場合、物的資源についての経費削減はあまり考えられません。
パソコンやコピー機・FAXについても相当廉価で取得できるようになってきており、紙や光熱費関係も予想収益に照らせばそれほど大きいものではなく、そういうつまらないところでけちるよりは、物的手段を惜しみなく投資し、最善の活動をするのが望ましいと考えられています。
この業界で問題となるのは人的資源の経費です。
自分一人で全てこなせる人は、人的資源は不要かもしれませんが、職業柄外出等が多く、電話番は必須です。
そこで数人に事務員の確保が第一に問題となります。
次に、事件数が多くなったり、顧問先の関係で遠方出張が必要になると、弁護士職員がほしくなります。
しかし、ここで問題なのは弁護士職員はコストが高い反面、どれだけ使えるか、実際に使ってもないとわからない大きなリスクとなります。
近時問題となっている修習生の就職難問題も、修習生の実力低下と、それに伴う修習生の実力に対する疑念・リスクが認知されつつあるのがポイントであることはまず間違いないところだと思います。
これに対処するには、雇用関係の締結にあたって、使用者と被用者が双方を理解しあったうえでの雇用契約が望ましいですが、就職戦線の激化によって、雇用者側も被用者側も「一目惚れ」に走り、十分に相手のことを理解しないまま契約にいたることもこのことに拍車をかけているようです。
コストパフォーマンスやリスクを考えると、今後ますます低リスクの事務員や高学歴資格者の雇用と、非高学歴資格者との雇用格差が広がっていきそうです。
裁判員制度も弁護士増員も、制度としてきまった以上、将来の対策を前向きに考えるしかありませんが、弁護士の就職・仕事の確保の問題に対する対処法は「努力」しかないでしょう。
資格をとった段階で勝ち組ではなく、資格者の中で負け組とならないよう日々努力を続けることが大事のレベルをこえて必須のレベルに達しつつあるのだと思います。
うちの事務所では、個人事件で事務員を使用するのは原則禁止なため、個人事件は自分で1から10までこなす必要があります。
最初はうざったい待遇でしたが、今思えば、自分の力を伸ばす絶好の機会でした。
コストパフォーマンス最大化に腐心しすぎて過ちを犯した数々の事件を見習い、コストパフォーマンスではなく、真のプロの仕事を意識できる弁護士が今後勝ち組になるでしょうし、自分もそうありたいと思います。

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