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2007年6月19日 (火曜日)

自営業者は頑張ってる

サラ金被害の人の中には、自営業を営む人もたくさんいます。
自転車操業の中で、個人名義でサラ金から事業資金を借り入れ、必死で返済したけれど、回復には至らなかったというケースが多いです。
このような人の債務整理をするうえで、特徴的なことがいくつかあるな、とふと感じました。
まずは、時間の感覚が麻痺しているのか、いつから借り入れたかわからない、という人が多いです。
任意整理か破産か小規模再生か、方針を定めるためにも、高利業者からの借入、返済をいつから行ったかがポイントとなりますが、それを正確に知ることができないのは依頼を受ける側からすれば厳しい話です。
事業主だから帳簿かなんかあるだろうからそれを見ればわかる、とも考えるのですが、不思議なことにそのような支払いの記録はほとんど残っていないケースが多く、やはり借入開始がいつであるかを特定することができません。
そして、多くの事業主さんは、取引期間を過小申告します。
「だいたいで結構ですので、何年前くらいから取引していましたか?」と聞いても数年前としか言わず、いざ蓋をあけてみたら20年ものの過払いだったということも少なくありません。
このようなことになる理由の一つとして、事業は非常に雑多な業務をこなす必要があるため、その歴史を時系列順に整理するには、会社の存亡にかかる重要な事情でなければならない、という点がまずあると思います。
帳簿がないのも、逐一消費者金融の支払レシート等の屈辱的かつ恐怖に満ちた体験の記録を残したくないという心情の現れだと思います。
期間を過小申告するのは、時間の感覚が麻痺していることの他にも、直近の再契約や極度額増額をもって契約だと認識しているからかもしれません。
事業者に対しては、利息制限法の利率を大幅に上回る金利が認められる日割り業者の存在もあるため、一層、記録を細心の注意をもって読む必要があります。
しかし、事業をしているということは、それ相応の経過があるもので、普通に考えれば取引期間が長いのも当然です。
一般個人よりもはるかに粘り強く返済をしてきた個人事業者は、日割業者に対する対抗も含めて、いろいろと記録から読み取る裏事情が多く、これによって任意整理の可能性もどんどん膨らんでいくものだと思います。
破産を覚悟して弁護士のところに来たのに、最終的には破産もせずお金がかえってきた、という結果は依頼者にとって最も喜ばしいものでしょうから、できる限りそうあるべく過払の可能性を貪欲に追求しなければなりません。
自営業者の債務整理をする際には、注意をいくら払っても払いきれないようです。

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