« 日本代表候補の意味 | トップページ | 拘置所の生活水準 »

2007年5月 8日 (火曜日)

f(前科、被害額)=量刑?

国選弁護を中心に多くの刑事事件をこなしてきましたが、判決を聞いて充実したことはほとんどありません。

きわどい無罪主張事案を担当したことがないこともありますが、量刑判断は検察庁で記録を閲覧した段階でおおよそわかるからです。

量刑の判断要素として重用視されていると私が感じるのは、前科と被害金額です。

1回目の犯罪の場合、悪質なものでなければ、執行猶予になる可能性が高い反面、2犯、3犯と繰り返されていくと、犯した犯罪自体は軽微でも「規範意識の欠如が著しい」の一言で厳刑が下されます。

控訴審の国選弁護では、この一言の存在をもってどうしようもない事件はザラにあります。

あとは、被害金額・・社会的影響といった方が正確なのかもしれませんが、できる限り具体化するために、被害金額を取り上げたいと思います。

被害金額が大きい事件は、まず弁償が困難なケースが多いですが、弁償の要否にかかわらず、社会へ多大な迷惑をかけた代償という感じで、厳刑が下されるケースが多いです。

結局、この2点さえ抑えてしまえば、他の部分は特に活動してもしなくても判決内容は同じ、という極論も可能かもしれません。

そういってしまうと、何かむなしい感じもありますが、弁護人の仕事は軽い量刑を勝ち取ることではなく、被告人に贖罪・反省させ、二度と同じ過ちを繰り返させないこと。

執行猶予の見込みがなくても被害弁償や贖罪寄附を勧め、反省文を書いてもらい、拘置所在監中のゆっとりした時間を内省のために有効活用してもらい、自分のした行為の愚かさを気付かせ、真に反省させて、再犯を予防することこそ、要求される真の弁護活動だと思います。

そう考えると、判決の動かしがたい事件の中にも、色々とやりがいのある仕事であると感じます。

|

« 日本代表候補の意味 | トップページ | 拘置所の生活水準 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: f(前科、被害額)=量刑?:

« 日本代表候補の意味 | トップページ | 拘置所の生活水準 »