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2007年3月19日 (月曜日)

依頼者を追及する弁護士

依頼者との信頼関係を維持するうえで、依頼者と仲良くやっていくことは非常に大事なことです。

そのために、依頼者を甘やかすというのは一面では正しいですが、他面で弁護士の職責を放棄している行為ともいえます。

裁判では双方当事者につつかれるべき点があるのがほとんどであり、一方的完全勝利という事件はあまりありません。

法的根拠に乏しい主張、証拠が不足している主張事実など、どこかに穴があるため、そこを裁判所に判断してもらう必要から裁判になるものだと思います。

そういった穴となるべき点は、我々弁護士は当然気づき、事前に依頼者と対応を協議しておかねばなりません。

不利な点をつつかれて、あまり話してくれない依頼者は多いですが、ここで甘やかして、対策を講じなければ、法廷で火だるまになるだけで、依頼者のためになりません。

話そうとしないところを話させる、隠そうとすることを開示させるのも、依頼者に対する重大な任務です。

どうせ、相手や裁判所がつつくから、憎まれ役は相手か裁判所に任せて、自分は依頼者との関係を維持しようというのは、二流の考え方であると思います。

この点で、私が最近考えるようになったのは、刑事事件の被告人質問で被告人を叱るかどうか。

依頼者たる被告人様をしかりつけるなんて・・とは、二流の考え方で、被告人の反省を有利情状として認定してもらうためには、時に、法廷で被告人を強くしかりつけることも大事だと思います。

予めうちあわせしておけば、依頼者も心の準備ができますし、検察官や裁判官の厳しい追及にさらされるよりは精神的に楽な場合があります。

とはいっても、未熟な私は、叱るべき場面とそうでない場面を責任をもって判別しきれません。

そこで、まだまだ現実に叱るのは、国選事件の、有利情状の少ない事件に限定し、それ以外では、詳細な反省文を書いてもらうことで代用しています。

依頼者の利益のためにどこまで依頼者を追及してよいかは、経験を積み重ねて行かねばなかなかわからないものだと感じています。

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