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2007年2月 2日 (金曜日)

準備書面の提出期限

弁護士による準備書面の提出は総じて遅いといわれます。

裁判官としては、早期に準備書面をもらい、主張内容を確認したうえで、訴訟指揮のイメージを検討したいので、早く準備書面をもらいたいと思っているでしょう。

弁護士による準備書面の提出の遅れの原因は1に弁護士の多忙2に弁護士の性格的ルーズ3に依頼者の準備不足が挙がると思います。

今後、弁護士増員によって、弁護士の多忙が解消されても、提出期限を守らない弁護士は守らないでしょう。

ところで、時々聞く理由として、相手に手の内を明かさないため、というものがあります。

早く準備書面を提出すると、その分弁論準備手続や尋問のために準備されてしまうことを恐れてという理由です。

手続途中でそんな小細工じみたことを言ってもしょうがないのでは、と思いますが、訴訟は1手続1手続が真剣勝負であり、依頼者の利益のために最大限の事をやり尽くすというプロ意識が現れています。

ところで、私が提出期限を気にするのは、陳述書と最終準備書面の提出です。

私個人の仕事としては、提出期限に提出できるよう準備していますが、バカ正直に提出期限に出すと、反論準備される場合があります。

当事者の陳述書を期限に出すと、裁判前日頃に、この陳述書に対する反論まで記載された相手方当事者の陳述書が出てき、依頼者に見せて反対尋問の準備をする際、説明に窮する場合があります。

最終準備書面は、もう証拠調べの終わった後の、最後の主張なので、堂々と主張すれば良いですが、これも期限に提出すると、裁判直前に反論書面が出てきたりします。

最終準備書面に対する反論はフェアではなく、これを許していたら皆、最終準備書面は裁判直前にしか出さなくなるおそれがあります。

このような正直者が損をする制度では、提出期限が守られないのもうなずけます。

陳述書段階の不公平はまだ、本番の尋問で頑張れば、実体的真実は担保されますが、裁判当日に最終準備書面に対する反論をされ、十分に検討する間もないまま結審してしまうことは非常にヒヤヒヤします。

無論、そんなことで、裁判結果が揺らぐわけはないですが、だからこそ、弁護士はフェアに提出期限と内容についてルールを遵守すべきと思います。

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