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2006年4月13日 (木曜日)

やったもん勝ち

難波のマンションで、先行販売されたマンションが、「生駒山を一望できる」ことを売り文句にしていたため購入したが、その後、生駒山の方角により高いマンションが出来たため、売りであったはずの眺望が失われ、法廷闘争に至るというニュースがありました。

住人としてはマンション購入の重大な動機を否定されたのですから、怒るのももっともで、心情的には後でできたマンションの改築を請求したいところでしょう。

しかし、現在の法律上、完成してしまった建物の改築請求ができるのは、新建物自体が建築基準法等の法令に違反していなければ中々認められないのが現実です。

この事件も、慰謝料請求を検討していると報道されていましたが、仮に慰謝料請求が裁判上認められたとしても、住人としては納得できないのではないでしょうか?

このような建築紛争に良くあることですが、先にモラルに反した行為を行ってしまえば、その回復措置までは法律上請求できず、結果として、先にやったもの勝ちという状況が発生することがしばしばあります。

しかし、このようなことが常態化すれば、日本の治安は大きく乱れてしまうことになりかねません。

昨日取り上げたイジメ事件のように、殺してしまったものはもう戻らない、あるいは、騙されて金を払ってしまったら、会社が倒産して返してもらえない、といった悲劇的な結末になるのは第三者の立場で傍観していても心が痛むものです。

とはいえ、やってしまった事を元通りに直せというのは物理的に不可能であったり、利益衡量の観点から、法文化しにくいといった事情もあります。

そういった中で、法曹が社会の治安を維持するためにできることは、被害が回復されるべきで、かつ、回復可能な事案において最大限に法令解釈の幅を広げ、被害回復のできる範囲を広げていくことだと思います。

昨日取り上げた判決も、不法行為に解釈の幅を広げ、将来に希望をもたらしたものだと思いますが、こういった判決をどんどん検討し、理解を深めていきたいと感じています。

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