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2006年3月27日 (月曜日)

醜い努力も報われる?

年度が変わる前後の1週間は、裁判官の異動などがあり、裁判はあまり開かれません。

この時期の弁護士の仕事はもっぱら溜まっている仕事を処理したり、挨拶回りをしたり、普段読まない本を読んだり勉強したりします。

本日私は、昼は少し前の判例タイムズを読み、夕方からは弁護士会主催の不動産強制執行の勉強会に出席してきました。

主として建物明渡に関する勉強会で、私は建物明渡請求事件等を扱ったことはありませんが、全て和解で解決し、強制執行に至る場面がありませんでしたので、この機会に勉強しようと思い行ってきました。

実務についた当初は何故、建物明渡請求の認容判決が確実にとれそうなのに和解で解決しようとするのか理解に苦しみましたが、現実の建物明渡の強制執行をする場合、数十万円もの費用と、相手方が抵抗した場合に無理矢理追い出す気持ち悪さ、処理に困る動産が存した場合の手続など、多くの問題が生じ、そんなに強制執行のハードルが高いなら、和解で多少でも譲歩して、双方納得のうえで、任意の明渡を促す方が、双方にとって有益な紛争解決手段であることはよく分かります。

しかし、法律上明渡請求が認容される事案で、居住者が理由なく明渡を拒むため、建物所有者側が譲歩を迫られるのは、おかしな感じが否めません。

最近は法の対策も進んできましたが、いわゆる占有屋という立場が仕事として成立するような世の中はおかしいと思わざるをえません。

本日の昼に読んだ判例タイムズの記事でも、これからの弁護士像というコーナーで、近時東京では、明白な負け筋事件について、判決・執行の引き延ばし目的だけで受任する弁護士が増えており、嘆かわしいという記事がありましたが、法の遵守を促す立場の弁護士が、法律違反を唆して飯を食っていくというのは明らかにおかしいと思います。

正しい法適用の結果(そういうものがあるかどうかはここではおいておくとして)が誰の目にも明らかな事案で、醜い抵抗をして、それでいくらかの利益を得るというのは姑息なことだと思いますし、このような醜い努力が報われるような世の中は、まだまだ法改正によって変えていかなければならないと思います。

法改正がなされるまでも、私が意識して行っている早期の争点整理と、本人の納得を重視した、和解に比重をおいた紛争処理手続をできる限り実践することによって、少しでも当事者が納得し、かつ、正当な法の適用にできる限り近い解決を模索し続けたいと感じました。

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